提案 資料編


エネルギー先進都市茅ケ崎を実現するためのRENの提案
資料編

内容リスト
  1. 省エネルギー対策の課題
  1. 茅ヶ崎市基金の事例
  2. 節電所とLCP(最小コスト計画)及び先進事例
  3. エネルギー使用についての課税等
  4. 中小企業の簡易版 ISO14001制度の導入について
  5. 学校版ISOの事例

1 省エネルギー対策の課題

(1)省エネルギー・自然エネルギー推進の可能性と課題
 ここでは、市域全体の省エネルギー推進するため率先して省エネルギーを実施する責務のある 茅ヶ崎市の公共施設を想定して、省エネルギーの可能性と課題を述べます。 省エネルギー対策としては、大きく分けて改修を伴わない運用上の省エネルギーと改修による省エネルギーがあります。改修については施設規模、築年数により図のように対策が区分されます。

省エネルギー推進の可能性と課題

ア すべての施設の運用上の省エネルギー
 省エネルギー提案資料編短縮版040713 すべての施設で共通の必須のこととして、管理運用上の省エネルギーを進めることは改修費用がかからず、すべての施設で最優先 に実施されることが望まれます。この効果は一般的には省エネ改修より少ないですが、10%程度の省エネの可能性もあります。 行政組織内部のチェックが不十分な場合もある ため、ISO14001を導入、内外部のチェックを徹底することが必要です。
 省エネルギー法の管理標準をISO14001の管理規程、実施手順書に活用するとさらに省エネルギーを進めることが可能です。

イ 老朽化した施設の省エネリニューアル
 20年以上の施設では、空調設備、照明器具など設備の更新が必要になります。
 個々の機器は効率が向上しているので更新するだけで省エネルギーになりますが、設備システム変更を伴う省エネリニューアルを実施するとさらに大幅に省エネルギーとなります。
 採算性の面で通常の省エネ改修では困難な省エネリニューアルがこの時期の施設の場合可能となります。
 茅ヶ崎市の公共施設では、20年以上経っている施設が40以上、30年以上経過している施設が10以上あります。
 老朽化施設を公共施設全体を把握して計画的にリニューアルする組織(ファシリティマネジメント室)を整備することとその財源(省エネ・再整備基金)を確保することが必要です。
 財政難の中、PFI等の民間資金を活用すると膨大な初期投資を回避できます。

ウ 大規模施設でのESCO事業の活用
 本庁舎、病院など大規模で稼働時間の長いエネルギー多消費施設に対しては、ESCO事業が活用できます。(病院再整備が完了した現在、茅ヶ崎市役所本庁舎が対象と思われます)
 省エネルギー改修費用はESCOサービス料として省エネルギー削減額の一部から支払われるため改修費用を準備せずに大幅な省エネルギーが可能です。しかも省エネルギー効果をESCO事業者が保証します。
 しかし1,000m2程度の、中小規模の施設ではESCO事業者の利益が少なく、適用範囲も限られます。
 また、大規模な再整備でレイアウトが変更されるような場合、省エネ効果検証ができずESCOには適しません。
 この適用範囲は固定されたものではなく、近隣施設とあわせてESCO事業を適用する方法もあるので、ESCOの適用範囲を拡大する方向を模索することが望まれます。

エ 中小施設の省エネ
 一般的にはESCO事業に馴染まず、更新時期にもない多くの施設がこの範疇になります。
 この場合を効率よく診断して省エネルギーを進めるためには実際に省エネルギー効果と採算性の有無を予測して、施設を絞り込み、最も効果的な施設を選定することが考えられます。

 以上ウ、エを確実に実施するためにも、そのための推進体制、組織(ファシリティマネジメント室)、財源(省エネ・再整備基金)が望まれます。

(2)他都市の取り組みの状況
 他都市も同じように省エネルギービジョン等でISO14001、ESCO導入を検討しています。そして、県内では、すでに37市町村のうち14自治体がISO14001を導入しており、ESCO事業は三鷹市が実施しているのをはじめ、多くの自治体が導入を検討しています。県内では横浜市が今年度実施中です。

2 茅ヶ崎市基金の事例

茅ヶ崎市の基金条例

3 節電所とLCP(最小コスト計画)及び先進事例

 節電所:省エネルギーによってエネルギー使用量が削減され必要な発電量も少なくなり、結果的に節電は発電所を作ったのと同じ効果があります。次のLCPの考え方を応用したものです。
 LCP:エネルギー業界の供給ネットワークにおいてエネルギー供給量の拡大に優先して、エネルギー供給費用よりも安い顧客側の省エネルギー措置はすべて実施するよう供給会社に規制的・計画的概念。エネルギーの値段を安くするのではなく、顧客が実際に必要とするエネルギーサービスの費用を最小化することを目的にしています。この際外部費用を考慮します。供給会社は節約プログラムを提供することによって、とりわけ顧客の省エネルギー投資に対する補助金という形で、潜在的な省エネルギーの可能性を現実化していきます。こうしてエネルギー供給会社は、エネルギーサービス会社となります。
 節電所の先進事例:節電所の考え方を実践している自治体としてはドイツのフライブルグがあります。各家庭に省エネ電球を配布し、少し電気料金を上げ、省エネルギーを推進し、発電所の建設を抑制しています。
 節電所の先駆者といわれるアメリカカリフォルニア州サクラメント電力公社では節電所の公募入札をし、95年には節電所出力は37万kwとなっています。
 日本では、山形県立川町の町民節電所計画があります。
 市民団体では東京都江戸川区の環境NPO「足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ(足温ネット)」、の地球温暖化対策事業「省エネ家電買い換えモニター事業」が市民版節電所。省エネ家電への買い替えを希望する家庭に対して、省エネによる電気料金の節減コストの約5年間分を無利子融資する内容です。対象は冷蔵庫で、各家庭では、買い替え後に節減できた電気料金で融資分を返済します。

4 エネルギー使用についての課税

(ア)地方分権の進展
2000年4月の地方分権一括法により、地方自治体に国から権限が、委譲されるようになりました。
 茅ヶ崎市はさらに2003年4月1日からは、特例市に移行、16法律、20項目が委譲されました。
 特例市になって委譲される権限の一例を以下に示します。
開発行為の許可等(都市計画法関係)
都市計画施設又は市街地開発事業の区域内における建築の許可(都市計画法関係)
都市計画事業の施行地区内における建築等の許可(都市計画法関係)
市街地再開発促進区域内における建築の許可等(都市再開発法関係)
市街地再開発事業の施行地区内における建築等の許可等(都市再開発法関係)

地方分権推進計画では以下のように課税自主権が尊重することとされています。
      1. 法定外普通税が、許可制から事前協議制になり、財政需要の有無を協議事項からはずし自治体の意向がより、尊重されるようになった。
      2. 法定外目的税が同様に設けることが可能となった。
      3. 法定税における標準税率について自治体の裁量権が強化された。
(イ)課税自主権活用(法定外税と税のグリーン化)の事例
 法定外目的税については、環境保全分野で多治見市の一般廃棄物埋立税、河口湖町他2村の遊魚税、
 北九州市の環境未来税、すぎなみ環境目的税があります。
 東京都港区などでは、たばこ等の販売機について検討中です。
 税のグリーン化については、固定資産税について上越市で検討中だそうですが詳細は不明です。

参考:北九州市環境未来税条例(平成14年9月30日条例第56号)
 (環境未来税)
第1条 市は、現在及び将来の市民が快適な生活環境を享受できる都市づくりを目指し、廃棄物の適正な処理の推進、廃棄物の再生利用の促進に資する事業の支援その他の環境に関する施策に要する費用に充てるため、地方税法(昭和25年法律第226号。以下「法」という。)第5条第7項の規定に基づき、環境未来税を課する。

参考:すぎなみ環境目的税条例(平成十四年三月十九日条例第二十七号)
(目的)
第一条
 この条例は、廃棄物の減量、リサイクルの推進その他環境の保全に係る施策に要する費用に充てるため、地方税法 (昭和二十五年法律第二百二十六号。以下「法」という。)第七百三十一条第一項の規定に基づいて、買物等の際に譲渡されるレジ袋にすぎなみ環境目的税を課し、環境に負荷を与えるレジ袋の使用抑制を図ることを目的とする。
(課税標準及び税率)
第五条
 すぎなみ環境目的税の課税標準は、事業者から譲渡されたレジ袋の枚数とする。
2 すぎなみ環境目的税の税率は、レジ袋一枚について、五円とする。
(すぎなみ環境目的税の使途等)
第十六条 区長は、区に納入されたすぎなみ環境目的税額からすぎなみ環境目的税の賦課徴収に要する費用の額を控除して得た額を、廃棄物の減量、リサイクルの推進その他環境の保全に係る施策に要する費用に充てなければならない

5 中小企業の簡易版ISO14001制度の導入について

中小企業に対する制度例:構築費用20万〜30万円、維持費用5万円程度
「環境活動評価プログラム」(環境省推奨)
「EA(エコアクション)21」「新EA」
「ES(エコステージ)」(民学のNPO「エコステージ研究会」が発行)
「KES(京都環境マネジメントシステムスタンダード)」
 
(民学産官による「京のアジェンダ21フォーラムのKES認証事業部」発行、運営)

6 学校版ISOの事例

水俣市の取り組み  更新日H15・6・25
 学校で水俣の海、山、川、それに大気を子供達に守り伝えていくため、二酸化炭素の削減、資源の有効利用、環境負荷の軽減、環境保全など、また、学校における環境教育の一環として、環境ISOの概念を取り込んだ学校版のISO制度により、市内全域の小中学校で環境にいい学校づくりを推進しています。
【仕組み】
 学校における行動の宣言

 「教室の照明をこまめに消す」など子供たちと先生がそれぞれ5項目以上を宣言
    1. 役割の分担(誰が何をするのか)と行動
        例:校長先生;環境管理総括者
         教頭先生;環境管理責任者
         主任教諭;実行部門長
         担任教諭;環境推進員
         生徒会長;環境リーダー
         副生徒会長;環境サブリーダー
         ISO委員会
    2. 行動したことの記録
       やっていることを成果がわかるように記録する。
    3. 見直し
      記録を見て新たな行動を起こす。
         ↓3ヶ月経過後
      審査
         水俣市教育委員会教育総務課、環境対策課が実施する
      認証
         審査に合格した学校を市長と教育長が認証する
      その他
         認証の有効期間は3年間で、この間も1年おきに定期審査が行われる。
[今後の取り組み]
学校版環境ISOの取り組みは、保育園と幼稚園にも広がり、保育園幼稚園版環境ISOもはじまりました。
今後は、全ての保育園と幼稚園の認定を目指します。

参考文献

「省エネ法に基づくエネルギー管理標準総合ガイド」省エネルギーセンター 2002年
「家庭の省エネ 大事典」省エネルギーセンター 2003年
「ネガワット 発想の転換から生まれる次世代エネルギー」ペーター・ヘニッケ他 2001年
「2010年地球温暖化防止シナリオ」水谷洋一 2000年
「三鷹市省エネルギービジョンフィージビリティスタディ」株式会社まちづくり三鷹 2001年
「公共施設へのESCO事業手法活用検討調査報告書」大阪市 2003年
「立川町 地域省エネルギービジョン策定報告書 省エネルギー「町民節電所」計画」
「芦部町地域 省エネルギービジョン策定等事業」
「海老名市 地域 省エネルギービジョン」
「池田市地域 省エネルギービジョン」
「相模原市地域 新エネルギービジョン」


提案目次へ


ちがさき自然エネルギーネットワーク(REN
Chigasaki Renewable Energy Network
トップページ  メール
当サイトに掲載の文章・図面等は
ちがさき自然エネルギーネットワークが著作権を保有・または掲載を許可されているものです。
転載される場合にはあらかじめお問い合せ下さい。一部引用の際には出典とトップページのURLを明示してください。
リンクいただいた場合は、事後にでもご連絡いただければ幸いです。